耶蘇 篠笛が鳴り響き 百日紅は歌い、 川岸ではカバが踊る。 幻想文学 取り憑かれた青年 草の根の運動の先 秘密結社に 命を懸けて、裸足でかける。 欧羅巴の風にさらわれて。
LAMP・LAMP 手荒い真似事の雪の片割れに 幽玄な海と華奢なあの娘を 単一の旋律、モノフォニーのように 干からびた装置で 目まぐるしく 剥がれた獣の皮の循環 魚はぱくぱくと次の餌を求め 黄金の洋燈は見え隠れする
最果て 魚の群れを避けて泳ぎきるさみしさ 日が照り部屋を射すまぶしさ 気配もないままに さようなら あなたもみるであろう 立派な太陽を
メメント・モリ 氷柱から垂れゆく夜の痕跡 汽笛のならぬ銀河鉄道 一本の矢は錆つき 猿はおどり まだら模様の鳥が泣く 自由を謳歌する人々は雨だれを知らず ぬれぬ ぬれぬ と 黒い髪は時を得る