so sasatani,objective-Saw since 1990.02.02
『素描59』 虚勢と知らず飛ぶ鳥は、高度を下げずに抗えない空に消えていく。愛のある連関を見ない人々は支配者にぱくりと食われていく。 捉えどころのない視点は自然に似ていて、与えられたお菓子の扱い方を意識しない。分別と敗北の… 続きを読む
『素描58』 白い月の輪のようなオシレーター、指でナゾリ、目標を検知。力を発揮する、暴発した、冬を越せない、詩の人。洞窟に落ちている果実を探しに行く、ダイヒョウテキナ選手団。宿された光はあらぬ方向を照らし、泥のついた船は… 続きを読む
『素描57』 赤みがかった川の岸辺にたどり着いた。 遥か遠くから歩んだその道のりから便が届いた。 「唇をすぼめた彼は、空気を取りこぼした彼女に酔った。覚醒しない、暗々裡に、植物のような関係が育まれる」 知らない市で買い物… 続きを読む
『素描56』 Hello 中継地点、制約が愛をもたらし互いを穴に入れる模様 甘い蜜を吸う蝶は混乱し梯子を立て直す 自らを背徳者とする烙印を詩に転嫁 「とんでもない!!!」と言葉が溢れだした 「その先は、浮かんでは消えます… 続きを読む
『素描55』 懐柔された人は、結ばれるはずの糸をいつまでも待つ。 コツコツと音を鳴らす靴。揶揄の向こう側のエントランスに置いたままの浮いた話や悲しみ。 ぎりぎりの裏切りや歯ぎしりした区切りに不義理な釘を打つ。 耳から離れ… 続きを読む
『素描54』 新秩序の形成に抵抗する荒ぶる巨人、石臼を背負うて踏み損じた足跡。 こんがりと焼けた穂から離したばかりのイネの果実が衣服に粘着し繁殖する。 grain; caryopsis grain; caryopsis … 続きを読む
『素描53』 未来の人が移動を止めた。 Artificial Intelligence が自動筆記を続けた。猫型ロボットのポケットのように世界は有限ではなくなり、深層学習はセリフを占領した。指の第一関節が消失し比喩は等し… 続きを読む
『素描52』 後方に潜むシノニム。命名の息づかい。 初めて知る、分かれて散る。儚き菊。 鍵を握るエイリアスと時をかける少女。 円錐の、斑の、白紙の、非合法の、 目合ひによる育まれた契約。 流転の、螺旋の、普遍の、愉悦の、… 続きを読む
『素描51』 遠のく初声。路にむかって犬が笑う。黒い枝が頭をつつく。ずしずしと甘苦い人が学び舎を吸いこむ。 宣言の補充 0090 、「余は代に向かって ひたすらひっかく」、 肘と骨がこすれ合い、湖上に牡丹/芍薬をささげる… 続きを読む
『素描50』 夜の名残を惜しんで初鶏が鳴く。極限までに打倒された一日は、民を目覚めさせる。 チック、チック、チック、針と頬と廃れた戸。 シック、シック、シック、バイアスと不在と配達と奪い合い。 御粧をしたホメオパシーの代… 続きを読む