so sasatani,objective-Saw since 1990.02.02
地を慮り旅の始まり草いきれ
隔てなく忘れえぬかな黴住処
過ぎ去りし薫風のあと雨の日と
人間が人間を人間詩
両の手に酒と寝ぐらや草の餅
風なびく北窓ひらく春の壁
ぬくもりも氷解けきり釣り人たち
塔のかげ惜しまれたままのシクラメン
熱帯魚のスポーンエッグみふちねと
暗い森おびただしい春の雨