so sasatani,objective-Saw since 1990.02.02
青梅を見ては喜ぶ無意識びと
玉ねぎにまぎれて消える涙にも
ガブリつく歯がひんやりと夏大根
チューブの鮮やかさとパセリの葉
電球を枇杷に重ねる夜半ごろ
橋のもと円を描く岩燕
母の乳萎びれる様夏ツバメ
夢の中尿意がふえる古本屋
誰がための生まれ故郷帰ろうか
祝いのあと夜露にぬれる花ごろも