『素描132』 鐘の音。日が落ちる頃、声帯を震わす。淀みのない川はせせらぎ、木漏れ日がわずかばかり差す。 春の季語に安堵し生活を覚える。明日には明日の風が吹くらしい。天井に向かう吐息。 眼鏡橋を通り抜ける鼓笛隊の行進。
『素描130』 客観と本人の意志、創造性、無関係な存在、創造性、無自覚な閉鎖、創造性、網羅と誤読、創造性、関数的機械の改造、創造性、深層の普遍、創造性、物差しの変更、創造性、入刀角度、創造性、種類の性質、創造性。
『素描129』 記憶のコックピット : 80 形状する畑 : 85-100 横 : 120 振り込まれた鰤 : 5
『素描125』 あの塔の先、汽笛はよもや聞こえない。育む土壌が消えて、疲労に奪われた鷹の翼と水面の緑の糸があった。ひび割れた鶴嘴でまだ掘る人間。部屋中に張り巡らされた時計が12時を指す頃、雪が舞った。