日本
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カテゴリー: 文章

so sasatani,objective-Saw since 1990.02.02

素描77

『素描77』 永遠に平らな底をついつい眺める 経験にあずかり知らぬ仏 かわいた土とぬれた火が自生する 時世の苦 よろこびわかちあいて ひからびてわかりあう

素描76

『素描76』 雑念を食す お好みの酢で 選択の余地なしは健全な好みの上に 女神に泣きついても、抱きついても 嘘のないお米を研ぐ指 弁当箱にバッタが一匹 想起の芽生えは映画の一コマみたく 「夢が膨らむと栄養も循環するのさ」…
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素描75

『素描75』 永遠の山。蜜柑の皮ごと喰う、食う、喰う、喰らう。 寺に駆け込んだのはどの怨(恩)。死霊を肥やす私領にいき。 異化する、ことの手練手管。ひゃーひゃー。ひゅーひゅー。 風邪は引くもん。六尺ばかりの杵柄を地面に振…
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素描74

『素描74』 透明感のある山のふもとのカフェから景色を眺める。周囲では馬が走りまわり蝋梅の香りがただよう。 群落には雪が降り有機的なつながりに亀裂が走る。 いかようにも、いかようにも。 冷めた珈琲が頬につたわり、窓辺の生…
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素描73

『素描73』 従順は魚に溶かされて地底で落ちあう。遊戯は一生を覆いつくしているのに未開と人は言う。帆を張って駆り出された兎や鳩。海原に頬を差し出して心を慈しむ。いいふらされた情感はひとつなぎの紙と出会う。 希望の連動と誹…
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素描72

『素描72』 牙を抜かれた象/大きな声の堂々めぐり 大雪に見舞われた建造物/舞踏する灯火 抽象化された絵画/呼吸のできない天井 水をかけられた弓矢/失われた住処

素描71

『素描71』 揮発性のメモリのような写真と庭先の戯れ。白に引きづられた暗喩による迂回。あなたの和睦と川は海へと流れ着きイナゴは草むらを飛び跳ねる。 想像の上にあるフランツ・リストの指遣いとアルプスの峰。夢と想い、鍵盤が叩…
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素描70

『素描70』 水色の町、老いを隠したオニヤンマと不恰好なプログラム。真実めいた過去と控えめに咲いた椿。しわだらけの銀紙、光沢のあり・なしで存在する滝縞。 si,si,si pi,pi,pi li,li,li. is,is…
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素描69

『素描69』 従属、命令。一般が犠牲、詩人の悲鳴。心に巣食う権力とジレンマ。そして地球の回転。 キーボードが生みだす言葉に創造性を宿したフリをして眠る、思考と指先に。 猟犬が咥えた指輪がきらりと光り配合にまぶした矛盾に夢…
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素描68

『素描68』 存在自体が枯山水のように一種の幻影的存続をよび、および平均という結果を軽々と無視をする。目で音を聴き耳でモノを見ようと、いくらかは思考するが鉢植えのシクラメンの前で待ち合わせた良民は何も知ることなしに枯れた…
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