日本
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カテゴリー: 素描

so sasatani,objective-Saw since 1990.02.02

素描86

『素描86』 散歩道でみた竹は立派に天を仰ぐ 円状の窓からのぞいてみた 平らな色彩・-[= / (400 孤独で接続、種に関する鼓動の絶海 ) 星が誕生しかわるがわる月の番人 逃げ出すうさぎ 心を埋ずめ 静かな湖の畔

素描85

『素描85』 おのれをあざけるのはさもしい ぼくをわらわずに ともよ むなしくかおをへんぼうさせる ひからびたじそんしん まっさきにくぎ しぼんだふうせん まっさきにくに

素描84

『素描84』 深淵で暮らす人。街の灯り、路傍の石。 新しい靴を履き慣らす。蛇と子鹿と鴨とチーズ。 誰の跡に似ていて四角い窓から覗く。 尻尾を振る、ブロック塀の端っこで。 うなだれたクレーン車。 逆さのアルト・リコーダーの…
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素描83

『素描83』 永久Aの希望 疲労の埋没 ゆくすえTを案じるカメラ 虚像Nと肩を組む大きな約束 目を細めて沈黙 無抵抗Pの迎合 指揮者を探し当てるサラブレッド 庭木の剪定のように 長蛇の列Hをなす心を配る給水所 そこに一匹…
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素描82

『素描82』 カモフラージュ通り抜ける光と矢 道を沿っても 見あたらない 新しい札を持たないトランプが水浸しになり ひとしきりの経験は過去になる 逆さに吊るされた愛情の深い手 とびまわる綿毛に目を奪われて やがて姿が見え…
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素描81

『素描81』 AM 06:49 永遠のような時間 AM 06:49 置きっぱなしのハーモニカ AM 06:49 右下が破れた日本地図 50、50

素描80

『素描80』 沿道を埋めた白い観衆 屋根における破風の役割 i/o,exchange 理解者は深紅にまみれて 語ろうとするものは寄る辺もなくて 空っぽの底の穴は むこう側から伺いみる 隔てていた闇 背伸びをした鋏 耳にす…
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素描79

『素描79』 並列に存在するイメージの器。水をすくうように丁寧に触れて返答を待つ。 かつてのオルターエゴも悲しい心に変わり、こわれた変速機に絡みつく。 雨はしとしと、虚空をにらむ。ねじくれた樹木の影は一言も話さずにつんと…
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素描78

『素描78』 だれも知らない花は咲いて だれかは知っていても 旅の途中でこけてしまっても ただ松の風が吹いているだけでも 春の野にはただ蜂が飛ぶのです

素描77

『素描77』 永遠に平らな底をついつい眺める 経験にあずかり知らぬ仏 かわいた土とぬれた火が自生する 時世の苦 よろこびわかちあいて ひからびてわかりあう