日本
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素描4

『素描4』

思考に届けずに曖昧さを放出する。
つまり、揺らぐ波、揺らがない波、サーフボードを持参する必要はなく、海岸からその波をずっと見つめる。やがて海は穏やかになり太陽は月へと変わる。いつの間にか青の景色は薄黒い夜の空へと変わり想像力が働き出す。真四角の鉄くずが頭に被さり、トンボと呼ばれる自転車に乗る小さな子供が、黒い縁の大人びた眼鏡をかけて、こちらをのぞく。血流のように、彼はスムーズに公道を走る。彼を尻目に信号が変わるのを、私はじっと待っている。広がりは無限であるがゆえに、覆われて色を見失う場合がある。地平線から光が顔をのぞかせて、意図しない組み合わせは影に隠れた。

「小さな波が、すぐそこまで来ているよ」と戻ってきた子供に声を掛けられる。