『素描10』
カマキリが餌を食べた。どこからともなく「やれ、こしらえろ」と聞こえる。草の葉にかすかな露がたれる。遠くに虫を発見。とんでは跳ねる。つぶらな瞳が見えないほどに喜びが大きくなる。下のお腹がぽっこりと膨らむ。ひん剥いた目を真っ直ぐに向ける。足を組んでは居眠り、交代をすることも忘れて。「ほら、順番よ」眠たそうな目をこすり、いつまでも夢を見ている。初めておもちゃに触った赤ん坊みたいに心を踊らせて、いつまでもみる。
『素描10』
カマキリが餌を食べた。どこからともなく「やれ、こしらえろ」と聞こえる。草の葉にかすかな露がたれる。遠くに虫を発見。とんでは跳ねる。つぶらな瞳が見えないほどに喜びが大きくなる。下のお腹がぽっこりと膨らむ。ひん剥いた目を真っ直ぐに向ける。足を組んでは居眠り、交代をすることも忘れて。「ほら、順番よ」眠たそうな目をこすり、いつまでも夢を見ている。初めておもちゃに触った赤ん坊みたいに心を踊らせて、いつまでもみる。