『素描274』 風に訊く楽譜の在りかとサマセット・モームの虚無。 牌に耽溺、蒸発したアトリエの跡、野蛮な自己模倣!野蛮な自己模倣! 祭囃子の鼓動。 ありていの鼓動。 紅いグラスの鼓動。 崩落。
『素描271』 巡らせる日々の生活。走り去る寂び、色彩を帯びた墨、頭上の甲羅からひとつ伝う言葉。鳳凰が空中に舞って美しい貝殻は年月を経る。母親とみた朝焼けに涼やかな風。
『素描269』 あ・…ららら・…ら・…ら。 りらりらるれ・…ろ。 れろる・…れろる。 わらら・…らわららら。 らららら・…らら。 わわ・…わ…わ。
『素描267』 枯れ枝を見る砂利の上に放置された縄跳びが橋を支える柱の中に宿り風により旋回する歓びと高貴なダンサーの振り付けそのものだと存在を証明する三つの星は沈み白い雨だけがしんと残り続ける。