日本
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カテゴリー: 文章

so sasatani,objective-Saw since 1990.02.02

素描28

『素描28』 霧がかる記憶は坑道に伏して。綿毛は大空を舞い、天秤は左に傾く。 情の内の象徴、言語を探す作業を止め山から落ちる綱を握りしめた記憶の有り方を捉え直す。 更地に点を描写し臆病者も仲間とする。矛盾と闘争を繰り返し…
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素描27

『素描27』 その人にはその人の都があり、嘘の人には嘘の人の日雇いがあり、閉じられた瞼やこじ開けられた扉には意味があり。 岸。横断的に存在を保持する、種をばらまくそれらを天から降る雨のようにありがたがり、語り部は村に入る…
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素描26

『素描26』 CUL-DE-SAC,CUL-DE-SAC,CUL-DE-SAC 息継ぎのできないままに転じる/場面の展開、木の馬にまたがる涙。 かまけたママの火取虫が、否応なしにやってきた。 それいけ、掛け声はやまびこと…
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素描25

『素描25』 「晴れ、時々曇り…」AMラジオから本日の天気が知らされる。古い地図をたずさえて森にきた。 小雨は止み霧がかり、触手は散りかり、美少年は罠にはまり、そのものにとってひとつの統一体となり輪をつくった…
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素描24

『素描24』 補助器をつけた、器の小さい。しかくをよっつもった。ひだりの、超音波。 右にしたたる、したためる、水水。有限にちかづく、地下づくりの見開きの彫刻的な速記が、新しい「ト」をさかさまにしていく。 また、その、意味…
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素描23

『素描23』 急かされた少女は、風船を握りしめて道路の脇を歩く。きしきしと骨は痛み、身体は悲鳴をあげる。それでも朗らかに歌い上げ彼女の音があたり一面に広がる。手を伸ばしても決して微笑みかけない、かつて愛された人形はいつま…
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素描22

『素描22』 私はiyu 意味伝達<記号の世界に生きるの。 -ひとたび罹患 ラカンの脳へとバカンス- -ひとっ飛び、ヘブン、イーブン- m7のコードが文字を導くの。千夜一夜の物語を夢みるの。 世界の東からひっそりと。黄色…
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素描21

『素描21』 子ヤギが2匹、屋根の上で愛し合う。 その覆われた毛だけでは、寒さを凌げずに、丘へと飛び降りる。 清涼感のある緑があたり一面に広がり、たなびく雲が心を躍らせる。 目線を外すと、キャンプ場で火を囲み談笑しあう彼…
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素描20

『素描20』 夜はまだ明けず、subculture Sage とキーボードを打つ音が部屋に響く。 干からびて地面に落ちている柿のように、多くの人とは無関係の時間が流れる。 丸い形をした電球から発される光が部屋を煌々と照ら…
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素描19

『素描19』 位置関係。どの視点で。薄く長い膜、ぐるぐると巻く。中心には何もないようなそこに”何かある”。 平易な言葉、隠れた情報(創り上げた妄想)で。発狂とは程遠い。確実に脳を蝕んでくれる。 ユ…
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