日本
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カテゴリー: 文章

so sasatani,objective-Saw since 1990.02.02

素描12

『素描12』 他を慮りいつもそばに。選択の自由が教えてくれる贅沢な病。 その感情の埋め方、発光した蛍。荒ぶる波に身を委ねて、白鳥をイメージしやり過ごす。 老犬とラジオ、鎖に繋がれて、大切なお知らせを聴き逃して、しばらく白…
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素描11

『素描11』 最良まで高められたコンペティション。今晩は暇潰しに付き合って、最期の時は誰とダレとだれ。 「私の思考は秘密よ」と嘘ぶく彼女はかわいい。いとをかし。あれよあれよ、趣、情緒に表向きはへッドバッド。 難攻不落の逆…
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素描10

『素描10』 カマキリが餌を食べた。どこからともなく「やれ、こしらえろ」と聞こえる。草の葉にかすかな露がたれる。遠くに虫を発見。とんでは跳ねる。つぶらな瞳が見えないほどに喜びが大きくなる。下のお腹がぽっこりと膨らむ。ひん…
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素描9

『素描9』 腹を満たす調子はずれのお祭り。たぶらかされた言語と寝かされたままの聴覚。頭に浮かぶ鯉のぼりと競争。 鳥獣は同じ、記憶を失う。同じ記憶を失う。すかさず、その使用権を譲渡。求めるのは業。燭台に火をともして石を蹴り…
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素描8

『素描8』 お疲れ様です。いつも大変お世話になっております。 本日は狂喜乱舞する予定ですが、よろしくお願いします。青椒肉絲に春雨スープ、決して安価なものではございません。 「何を食べるのかではなく誰と食べるのか」 世間様…
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素描7

『素描7』 不可解で先に甘んじた。分断された境目からは誰も覗いていない。 虚構の目は誰のものだったのだろう。路頭、頑迷、猛暑、残忍。それらは閉じられた。 報われた、血の滲むような努力、雨の降らない幸運。その他は全て天誅。…
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素描6

『素描6』 コンセントの穴に情緒と情報を挿す。挿せば一定の値を導き出し返してくれる。 形式と構造、根幹の変化、未来ロボ2020、こちとら全宇宙、中枢神経の最後尾。 インフォメーションテクノロジーは夢幻の可能性の息づかい、…
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素描5

『素描5』 1.現実感を真似るように息を吸い込む 2.距離を測るモノサシのひび割れは、いつまでも修復せずにある 3.われさきに、我さきにと、乾いた喉を満たすため、オアシスの水を飲みにいく 4.老婆が横切る 5.「水はまだ…
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素描4

『素描4』 思考に届けずに曖昧さを放出する。 つまり、揺らぐ波、揺らがない波、サーフボードを持参する必要はなく、海岸からその波をずっと見つめる。やがて海は穏やかになり太陽は月へと変わる。いつの間にか青の景色は薄黒い夜の空…
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素描3

『素描3』 律に学びて、己を失わぬ。知恵や知識を装飾し自己の定義を拡張する。 「装飾物」を可能性と名付け、糧とする生き物。その様式は麗しい。不可逆性に対する恐怖心が小さく疼き、己を規定する。規定は無意識の領域へと入り込み…
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