日記
朝からバダバタしながら、新幹線に乗り新大阪に到着した。父親が迎えに来てくれて、そのまま奈良へと行った。豪くんと瑛と久しぶりに会い、おじいちゃん、おばあちゃん、おばさん、いとこの子たちにも久しぶりに会った。行きの車で「花の名前はほとんどフランス語」と瑛が教えてくれた。
人生で初めて納骨をした。ふとした時にその人の所作や行動が思い出される、それはある意味、生きているのではないかと考えた。「その人の中で生き続ける」といった類のものか。
生と死は絡み合い、死は生きている側を形成する要素の種となり、心身に地肉化して、いつか最期が訪れようと別の肉体としてさらに伝播していく。…とかなんとか考えたが、これは悲しみを減らすために作った謎理論なのかもしれない。こういうのは知る由がない。納骨が終わった後の食事で「支えていると思っていたら、支えられていた」という発言が飛び出した。相互に良い作用を与えて、それが円となっていくイメージ、互助の精神。綺麗事くさくなっているが、その精神は家屋を支える柱のように大切であると思った。
夜は奈良ホテルに泊まった。「明治期の雰囲気があって、すごい好き!」と館内をゆっくり見て回りたかったが、そこは娘。移動もあったり疲れたのか、近年まれにみる大暴走。涙の絶叫。彼女に電源オフのボタンはついていない。
「眠れ、眠れ…無邪気な悪魔よ!」
ホテルから飛び出し乳母車を押す。道は狭く、時折、車体が左にかたむく。通りかかる車のライトがやたらとまぶしい。
結果的にストンとすぐに寝てくれて、助かった。
部屋に戻り2時間後。
びえんびえん、びえんびえん…。
びえんびえん、びえんびえん!!!
さあ、悪夢の宴の始まりだ。