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カテゴリー: 素描

so sasatani,objective-Saw since 1990.02.02

素描191

『素描191』 枯れた葉が微弱に揺れて電子顕微鏡でみる夢と二手に分かれた踵が言うことをきかず、せめて眠るまではエレクトリック・ギターを抱き蓮の中の象徴を心の華とする。

素描190

『素描190』 小さな灯りをひとつ燈してフラメンコに心を委ねる。響きは祈りへと連なり喉に通すオールドウィスキー。「あら、エキゾチックね。ご趣味がよろしいようで」と隣の夫人。「なんだと、この野郎!」と顔を真っ赤にして殴り込…
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素描189

『素描189』 換骨奪胎/蛇足の排除=研ぎ澄まされた静謐さ/(現代音楽的な)垂直指向/悪戯な少年・少女/還元(存在そのものに収斂)/独創性と幅/耕し/社会性/構造のための制御-制御のための構造/情緒的和音/連なった柔和/…
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素描188

『素描188』 遅れた大地の上にある気高く気怠い田園。エリントンのムードに燻されたハムを一切れ、夢。 東か西、血の巡り、沈静化された群れにより、とある市場の詩の栞が失われる。

素描187

『素描187』 四つの柱に囲まれた部屋がある。乾燥したままで幾日かが経つ。机の上の妙ちきりんな顔をした異国の置き物は埃をかぶったままで、誰かに拭かれた様子がない。一組の男女がその部屋に入り、ベッドに腰掛けてため息を漏らす…
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素描186

『素描186』 こんにちは、サキソフォン 坊や、リズムを感ぜず何を語ろうか 坊や、響きに耳を傾けず眠れるのだろうか 坊や、蓄積に心を静めようか 坊や、目配せを軽んじてはないだろうか さようなら、サキソフォン。

素描185

『素描185』 猿と蟹がいました。猿は毛繕いをして眠りにつき、蟹は大きな鋏であらゆるものを挟み込み動きを止めてしまいました。身動きの取れない猿は目を覚まし言いました。 「人生は闘いの証、まだ見ぬ谷に堕ち。草地のような情景…
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素描184

『素描184』 感傷は干渉であり抑止と欲望。概念は私にやってきて多くを奪うであろう。身の上の上の上の上。天井は嘘をつかず、乾ききっている。継承と象形。末広がりな生物の最後の踊り。かつて、葉を重んじたことがあっただろうか。

素描183

『素描183』 自分と2人きりの孤独。 自分と2人きりの頑迷。 自分と2人きりの画角。 自分と2人きりの洋服。 自分と2人きりの素描。 自分と2人きりの病室。 自分と2人きりの起伏。 自分と2人きりの律動。 ふたりきりの…
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素描182

『素描182』 問い合わせた一日、非情な犬歯の離散。蛇にからまれた分布図が映す左右逆さの愛憎。閉じられた箱に、振る舞われた酒、命の水は見果てただれかの夢。 日夜、歩き理想郷。