『素描296』 炎天の廃墟の片隅の水辺の真夏の風の追憶。 <どれをとってもとっても等しく生成> 画家の夢の残滓の筆の冬の朝靄の過去の街。 <どれをとってもとっても等しく生成> 衣の聖者の祝福の地の廃駅の西陽の旋律。
『素描295』 教養を欲する乞食に見向きもしない仏と丘に漂う春のむせるような香りをよそに祈念は祈念をそそる音楽を随伴し始めた。
『素描292』 鳥といぬのふぐりの茫茫たる記憶としなやかに泡はじけて母が運ぶガレット。呉越同舟、山のいただきにて教えを頂戴し生きゆくものの皿に盛りつける。
『素描291』 現し方の差異心の底求めているもの触れよう行為創造欲する諍いなし思弁夢想で現実つゆ知らず
『素描290』 およぐ幻視衒学の遊覧船、もぐる幻視衒学の遊覧船、ころぶ幻視衒学の遊覧船、そそぐ幻視衒学の遊覧船、そそる幻視衒学の遊覧船