『素描195』 風や水や謎に触れた状態。移遷、愛の城砦。 枯れは慎ましくあり、老いは穏やかに、柳に雪折なし。
『素描193』 篝火、泣きながら水を掬い、天狗の歓喜。堕落した人間が注文するオニオンスープ。霊的で官能性のある屍は剥奪された椅子の固定化と同居して輝きを増す。
『素描191』 枯れた葉が微弱に揺れて電子顕微鏡でみる夢と二手に分かれた踵が言うことをきかず、せめて眠るまではエレクトリック・ギターを抱き蓮の中の象徴を心の華とする。
『素描188』 遅れた大地の上にある気高く気怠い田園。エリントンのムードに燻されたハムを一切れ、夢。 東か西、血の巡り、沈静化された群れにより、とある市場の詩の栞が失われる。
『素描186』 こんにちは、サキソフォン 坊や、リズムを感ぜず何を語ろうか 坊や、響きに耳を傾けず眠れるのだろうか 坊や、蓄積に心を静めようか 坊や、目配せを軽んじてはないだろうか さようなら、サキソフォン。